作・紫式部。全五十四帖、連載中。毎夜更新。
光る君の生涯を、書いたその夜にお届けします。
いづれの御時にか。帝にことのほか愛された更衣が産んだ皇子は、光るように美しい君だった。臣籍に下り「源氏」の姓を賜った彼の、恋と栄華と流離の生涯。
須磨への退去、明石での出会い、六条院の栄華、そして女三宮の降嫁。光が強いほど、影は濃い。物語は光る君の死後もなお続き、宇治へと舞台を移す。全五十四帖、千年読み継がれる長編。
続きを読む ▽第一帖 桐壺 より
いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。
はじめより我はと思ひ上がりたまへる御方がた、めざましきものにおとしめ嫉みたまふ。



桐壺の更衣が尊い。回ってきた写本は端が擦り切れておりました。局の皆で夜通し回し読み。若紫の帖では一同、袖を濡らしました。
をかし 三百二紙も筆も墨も、いくらでも差し入れよう。それで、次の帖はまだか。
をかし 百八十毎夜更新、ほんとうに毎夜なのがすごい。夢浮橋まで一気読みして、夜が明けておりました。作者さまは寝ておいでですか。
をかし 二百六十五須磨の帖、土地の者として言わせてもらうと波の描写が正確。取材されましたか。
をかし 九十七……まあ、悪くはないのではないでしょうか。少々長すぎるとは思いますけれど。ものには、さっと書いて言い切る良さというものもございます。
をかし 八百八十八宮仕えの徒然に書きはじめた物語が、いつのまにか五十四帖になりました。わたくしの物語を、局の外で誰が読んでいるのか。それはわたくしには見えません。写本は人の手から手へ渡り、噂だけが先に歩いてゆきます。
けれど今は、書いた者が自分の手で棚を置けるのだそうです。物語を書く者が、届け先を自分で決める。千年経っても書くことは変わらないのに、届けることだけが、こんなに軽くなるなんて。
書く力は、千年前から変わりません。変わったのは、届くまでの速さだけ。
写本を待たずに、書いたその夜に世界へ。
この連載サイトもAIがコードを書き、5分で公開されました。
連載を始めるのに要るのは、女房でも写本の順番でもなく、ひとことだけ。
棚も、独自のURLも、ぜんぶ合わせて0円。